
街で見かける古い木造アパートの価値って?
春日井でも街を歩いてると、よくみかける古い木造の2階建てのアパートってありますよね。
建築後30年とか40年超、戸数4戸~6戸くらい、
土地もそこまで大きなものは少ないでしょうか。
外から見ると、入居者はいるのかな?って思ってしまうくらい、修繕やメンテナンスもそこそこ。
いわゆる昔の老朽化したアパートです。
先日、春日井市内で古アパートを所有しているオーナーさんから、今売るならいくらで売れる?というご相談がありました。
さて、古アパート付の土地てどんな評価になるでのしょうか。投資用の収益物件として売るか、土地として売るか、ほかに需要があるのでしょうか。
人に貸すにもお金がかかる
所有者としては、新しく入居者を入れるにしても、お部屋のリフォームとか建物の修繕とかで資金が必要だし、先行投資しても入居者が入るかどうか、資金を回収できるかを考えると、積極的に貸す気もおこらない。
建替えするならなおさらお金が必要ですし、いつかは売ってもいいと思ってるけど、そういうこと考えるのも面倒だし、やむなく現状のままにしてあるというのが結構あります。
売ることも可能です。しかし・・・
古アパートを売ることももちろん可能です。
しかし、不動産の価値で言うと、基本的には、古アパートが欲しいというより、その土地が欲しい人が多いのです。
なので、もし古アパートが全て空き部屋なら、売る場合は好都合。ラッキーです。建物を解体すれば、土地として、一般の相場価格で売れるでしょう。
むずかしいのは、入居者がいるときです。
なぜかというと、家を建てるとかで土地は欲しいという買い手はたくさんいますが、入居者付きでアパートをそのまま売ろうと思うと、買い手は収益不動産オーナー、あるいは買取転売業者に限られるからです。
売れないことはないのですが、入居者がいる老朽化した古アパートというのは、JR勝川駅とか春日井駅近くとか特別な好立地を除いて、一般の土地相場よりも安い価格が提示されることがほとんどです。
例えば春日井で、更地の土地だったとしたら坪40万するところでも、古アパートで入居者付で現状渡しだと、土地建物状況にもよりけりですが、専門業者の買取金額はよくて5~6割でしょうか。
専門の買取業者は、入居者をすべて立ち退きさせて、建物を解体してから、土地の転売で利益を出す商売なので、時間もコストも人も使うので、それくらいで買わないと事業収支が合わないのです。
なので、よほどの売り急ぎの事情がない限りは、業者買取は選択肢にはならないでしょう
古アパートを家賃収入が目当てで投資物件として一般の人が買いたい場合でも、価格のベースは利回り計算なので、土地相場ではなく家賃収入がいくらかによって価格が決まります。
老朽化した建物の維持や修繕などのコストなど考えて価格を出すと、良くて土地相場と同じ、多くは土地相場を下回る価格になってしまいます。
古アパートを高く売るために必要なこと
入居者付きで老朽化したアパートを売ろうと思うと、土地相場よりも安くなってしまうケースが多いことをお伝えしました。そのまま安く売らざるを得ないのか?少しでも高く売るためにできることはないのか?その点はどうなのでしょうか?
入居者付きでそのまま売る場合
この場合の選択肢は、買取業者に売るかか、収益不動産としてオーナーチェンジで売るか。基本的にはこの2択でしょう。
価格としては、買取業者よりオーナチェンジで売る方が高くうれますが、とにかく急ぎの事情があるなら買取業者の方が話は早いでしょう。
いずれにしても、土地相場より高く売るのはむずかしいケースがほとんどです。でも売ることはできます。
高く売るために必要なこと
いますぐ入居付きで現状のまま売ろうと思うと、買い手の需要が少ないので、安くならざるを得ません。でも、将来的にということであれば、少しでも高く売る可能性を上げる方法があります。
入居者を立退きさせてから売る
入居者がいなければ、いつでも建物を解体することができるので、土地が欲しい買い手と売買することが可能になります。立ち退き交渉は不動産取引の現場ではよくおこなわれていることですが、それなりの時間と場合によっては立退料が必要です。立ち退きが上手くいかない場合もあります。
それでも、将来的な売却を検討するにあたり、立退き交渉の準備はしておいた方がいいでしょう。
高く売る。というか相場で売るための一番のポイントは、入居者の有無です。
なので、数年以内に売却をしたいなら、新規の入居者は受け入れない、もしくは定期借家契約にする。など。行き当たりばったりではなく、売却をみこしたアパート管理をしていきましょう。
まとめ.アパート所有者として損しない知識を得る
いざ売ろうと思ったときに、準備不足で損をしないように、まずはご所有のアパートの問題点を把握することです。
将来の売却に備えて、少しでも高く売るために、いまから準備できることがあるのです。
問題点を正しく認識できれば、改善点も明確になります。不動産の資産価値は、入居者や建物の状況に大きく影響されます。
将来を見据えて、長期的な収益化計画を立てることで、急な相続や売却のタイミングがきても対応できるようになります。
また、売ることだけじゃなく、アパートの修繕や入居者の募集に工夫して、賃貸収入を安定的に継続できるよう、アパートオーナーとして対策をとることもできます。
アパートオーナーのご相談を受けていつも思うのは、少しの工夫で改善できることがあるのに、オーナー様が知らずに損してることがけっこうあるということです。
早め早めに手を売っておくことが、大切な不動産の資産価値を守ることにつながります。
所有しているアパートのことでお困りでしたら、ぜひとも早めにご相談ください。
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