
相続不動産の売却を考える
相続税増税、基礎控除縮小の影響
税法改正により平成27年分から相続税の基礎控除額が従来の6割に下げられました。
増税により課税対象も広がるため、我が家の相続対策の必要性を感じている方が増えています。
平成26年中までは、相続財産の合計が「5000万+(1000万×法定相続人の数)円」以下の場合、相続税は発生しませんでしたが、平成27年1月1日以降の相続から、「3000万+(600万×法定相続人の数)円」を超える場合、相続税が発生することとなります。
例えば
主人が亡くなり、相続人が奥さんと子1人の計2名だった場合、平成26年までは相続財産の合計が7000万円まで非課税だったのに、平成27年以降は4200万円を超えてしまうば、相続税が課税されることとなるわけです。
立地が良く大きな自宅があるとか、2つ以上の不動産を所有している場合など、課税のボーダーラインを越えてくる可能性があるので、相続が起こる前に我が家の相続財産の状況を把握しておきたいところです。
不動産相続でよくあるトラブル
もしいま相続が発生した場合、あなたに起こりうる問題は何だと思いますか?
- 何の準備もしていない
- 親族の意見がバラバラ
- 誰に相談すればいいかわからない
- 相続税が心配だ
- 納税資金の用意がない
- 不動産評価がわからない
- 不動産を売るべきか残すべきか
- 周りの口出しに振り回される
- 分割協議で揉める等など
いろいろな問題が起こりえますが、結局のところ、相続財産を円満に相続人同士で分けられるのかどうかにいきつきます。被相続人があらかじめ遺言などで相続人が揉めないように準備がしてあればいいのですがそのようなケースはあまり多くはありません。実際は相続が発生してからバタバタと相続をどうしようかと協議をはじめることがほとんどです。
相続対策で抑えておくべき3つのポイント
相続対策というのは、相続が発生してからでは時すでに遅く、相続が起こる前にしかできません。まずは我が家の状況を把握して、問題になりそうなこととその解決法を親族で共有しておきたいところです。
1.節税対策
相続税をいかに安くするか。一般的に不動産が相続財産に占めるウェイトは大きく、現金よりも相続資産評価が低いので、必然的に不動産をどう整理、活用するのかは相続対策において重要なポイントになります。
2.納税資金対策
納税のための現金をどう用意するのか。相続税の納税に関して手持ち資金がある方は心配ないですが、現金が少なく不動産を売って納税資金を用意しようとする場合は注意が必要です。不動産が複数ある場合は、売る不動産と残す不動産の選択が重要ですし、不動産を売るにしても急ぎでは買い叩かれる可能性が高いです。
3.遺産分割対策
遺族で争わないようにどう財産を分けるか。相続人同士の争いを起こさないよう遺言を残しておくとか、不動産の一部を現金預金などに換えておいて、遺産分割しやすくしておく対策もあります。
価値ある不動産と価値ない不動産を見極める
「相続税の計算するための相続税評価額」と「実際に売買される時価つまり実勢価格」は違います。
例えば、春日井の住宅地で相続税評価額は坪30万の土地があったとします。
その場合、時価、実勢価格は坪40~45万くらいというのが一般的な目安なのですが、土地の条件の良し悪しよっては、相続税評価同様30万でしか売れないとか、逆にもっと高い坪50万でも買い手が見つかる可能性もあるわけです。
つまり、相続税評価は同じでも土地の個別条件によって、売れる金額は全く違う可能性があるわけです。
なので、不動産ごとで相続評価以外にも実勢価格を知っておかないと、実際の資産価値から判断するとバランスの悪い遺産分割になってしまう可能性があります。
不動産の正味の価値を決めるのは、相続評価ではなく、もし売ったら買い手がいくらで買うのかという査定評価になるのです。
相続不動産の売り時を考える
納税資金が必要とか何かの理由で早期に現金化したい場合を除けば、各相続人の立場や考え方によって売り時の判断は違って当たり前です。
思い入れのある実家をできれば売らずに残したいという方もいれば、早く売って換金しておきたいという方もいらっしゃいます。
またいつでも高値で売れる都会の人気エリアの土地と売れるかどうかわからないような田舎の土地かによっても判断は違ってきます。
金銭的な損得で売り時を考えるのであれば、都会の一等地などの人気エリアの不動産は慌てて売らなくても良いですが、買い手の需要が見込めない不動産は早めに売ることが少しでも高くコツと言えるともいます。
所有し続ければ資産価値も増えた土地バブル時代と違い、これからの人口減少、土地余りの時代においては、春日井市においても売れる土地と売れない土地がますます二極化していきます。
春日井の実家を売るかどうか悩んでいる
最近のご相談で多いのは、老親が住んでいる実家をどうするかということです。
まだ親が元気で判断能力もあるうちは、売却して便利な場所に住み替えたり同居したりと、選択は可能ですが、もし認知症等で判断能力がなくなってしまうと、不動産の売却さえも自由にできなくなります。
元気なうちに郊外の大きな一戸建てから便利な場所のマンションや小さな戸建へ住み替える方も多くなっています。
相続で困らないために、今ならできる準備がたくさんあります。相続や不動産についてお悩みがあればお気軽に春日井シティ不動産にご相談ください。
|
不動産の評価やおすすめの分割の仕方、想定される問題を洗い出して、お客様の相続と不動産のお悩みを解決できるようサポートします。
相続税の速算表
法定相続分に応ずる遺産金額 | 税 率 | 控除額 |
1000万円以下 | 10% | ー |
1000万円超 3000万円以下 | 15% | 50万円 |
3000万円超 5000万円以下 | 20% | 200万円 |
5000万円超 1億円以下 | 30% | 700万円 |
1億円超 2億円以下 | 40% | 1700万円 |
2億円超 3億円以下 | 45% | 2700万円 |
3億円超 6億円以下 | 50% | 4200万円 |
6億円超 | 55% | 7200万円 |
お問合せ
相続、遺産分割のための不動産評価はおまかせください
お問合せ内容をご記入のうえ、送信ボタンを押してください。24時間以内にご返信いたします。
お急ぎの場合、お電話にてお問合せ下さい。TEL(0568)87-3921 担当:山本です。